「ホットフラッシュ/症例」
- kampo-kojyudo
- 5月2日
- 読了時間: 2分
「去年婦人科疾患で手術をしてからホットフラッシュがはじまった。少しずつ落ちついてはきているが、急に体の内側からグワーと熱くなり、ジワっと汗をかく。日中5~6回、夜2回位あり体温調整がうまくできない…」55才のご相談です。

実は相談にみえた時の一番つらい症状は、ホットフラッシュではなく術後の下腹部の張りと下痢でした。
常に下腹部が張っていて違和感があるのと、突然お腹がゴロゴロしてガスがたまり水便がでる。
そして下痢をすると気分が落ち込み、体調全般が悪くなるとのことでした。
初めてお会いして感じたのは、唇の色と舌が明らかな暗紫色で瘀血(おけつ:血流の滞り)が強いということ。
下腹部の違和感は瘀血でまず間違いないと確信しましたが、瘀血を改善する生薬は血流を促して便通を良くするものが多いため、下痢軟便を助長してしまうかもしれない…
この方針一本では難しいと思いました。
そこで瘀血を去ることを主軸に、通便作用のある生薬の量を極力控えて、さらに腸の働きを安定させるよう考え調合しました。
服用後、まず下腹部の違和感が気にならなくなりました。
そして何度か調整をくり返しているうちにお腹がゴロゴロしても下痢しなくなり、すると気分が安定してホットフラッシュも落ちついてきたというのです。
今までホットフラッシュというと、上に昇った熱を冷ますというイメージで考えていましたが、それは間違えだったと気づかされました。
冷ますだけではホットフラッシュは良くならない…
あらためて勉強させて頂きました。
この学びを心に刻み、今後に生かしていきたいと思ってます!_(._.)_
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