top of page
  • kampo-kojyudo

「閉経期のほてり」

「40代から上半身がほてりやすく、去年の閉経ごろからは急に背中からカーっと熱くなったかと思うと今度は寒くなり体温調整がむずかしい…」50代女性のご相談です。



このような急激なほてりは40~50代に多く、一般的にホットフラッシュといわれ更年期症状の一つとされています。ほてりは上半身(特に頭、顔)を中心に、外の気温に関係なく、突然顔がフワーっと熱くなる程度からカーっと熱くなって汗が止まらなくなるまで強弱は様々。それを日中10回以上繰りかえしたり、夜中に熱くて何度も目が覚めたり、着替えが必要なほど寝汗をかいたりすることも。


ほてりの原因は、閉経期による血の損失によるもので、今まで子宮を養っていた陰血が枯渇するため、全身の陰血のバランスが乱れ“虚熱”という病態が起こります。虚とは陰血の不足のことで、本来閉経は血の枯渇ですが、血は陰中に含まれるため陰虚にもなり得ます。陰という物質の不足によって相対的に陽が亢進するために熱が発生する、というのが虚熱です。

もともと暑がりの方、または疲れると体に熱(微熱、咽痛、膀胱炎などの炎症)を帯びるタイプの方に閉経期のほてりは起こりやすい傾向があります。


一般的によく使われる漢方薬には、四逆散加減の加味逍遥散、小柴胡湯加減の柴胡桂枝湯、柴胡桂枝乾姜湯などがあります。実際の臨床ではこれだけではほてりが鎮まらないケースがあるため、黄連、黄芩、山梔子などの清熱薬を加えることがあります(エキス剤であれば黄連解毒湯を合方)。

何をどれだけ加えるかは、症状と体質によります。

ここを見極めることが閉経期のほてりを治めるの最大のポイントです!




閲覧数:35回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page