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「胃が気になる(胃の存在感)/漢方でのアプローチ」」

更新日:2023年1月28日

「数年前から胃が気になって、重たいような張ってるような痛いような、胃がそこにあるという存在感をいつも感じてしまう…」40代女性のご相談です。

秋雨がつづいているためか最近、胃腸に関するご相談が多いです。その中でも「いつも胃の調子が悪くて食欲がなく食べられない」あるいは「空腹感はあっても食べると悪化するので食べないようにしてる」という方も。不快な症状は其々違いますが大きく分けると2つのタイプの方がいらっしゃいます。

先ず「食欲がなく食べられない」というのは、胃虚といって胃の働きが低下している状態です。症状としては、少し食べるとお腹一杯になる(少食)、食後に体がだるく眠くなる、風邪やストレスや生理前後で食欲がなくなる、果物や菓子パンなど甘くて食べやすい物を好む、下痢軟便、疲れやすい、体重減少、冷え性など。

漢方では胃を元気にして本来の機能を高めることで、胃の存在感、停滞感、重たさ(これら心下痞え)は解消されます。主に人参を含む方剤を使います。

一方で「空腹感はあっても食べると悪化する」というのは、胃弱ではなく胃が食べ物をうまく処理できない状態(胃気不和)と考えられます。症状としてムカムカ、ゲップが多い、胸やけ、胃が痞えるなど何かが停滞してる、上がってくる感じ。そしてここでのポイントは食べると症状が悪化するということ。胃に元気はあるため常に空腹感があって食べたい欲求はあるけれど、実際に食べると調子が悪くなるのであまり食べないように我慢している方が多いです。

漢方では、飲食物をとる→胃で消化→腸へ送るという働きを滞りなくスムーズにすることで食後の胃の不調を改善していきます。ここでは主に半夏をふくむ方剤を使います。

適切な漢方薬とともに、なるべく胃に負担をかけない食事をとることで改善へと導いていきます。

食べるとこは、生きること。胃の不調をなくして、美味しく楽しく食事ができますように~!



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