「デリケートゾーンの痛み/症例」
- kampo-kojyudo
- 5月30日
- 読了時間: 2分
更新日:4 日前
「閉経後から外陰部の痛みを感じるようになった。座っていると表面をヤスリで削られているかのようにヒリヒリ、ピリピリして居ても立っても居られない…」50代の方のご相談です。

この方は閉経して半年後に外陰部に痛みを感じるようになり、特に夕方から夜にかけて強くなるような気がするという。
その他の体の状態は、上半身がほてりやすく、寝つきが悪くて眠りも浅く、夜中に何度も目が覚めてしまう。
市販の加味逍遥散を飲むとほてりは楽になるが、他は特に変わらない。
このような話を伺って感じたのは虚熱の病態が際立っていること。
虚熱とは「体を潤す、冷ます、養う、落ち着かせる」といった陰陽でいうと陰の働きが弱まる(陰の不足、陰虚)ためで、相対的に陽が亢進したような状態です。
閉経後、過労後、カゼ後に起こりやすく、特に体の線が細くて筋力が少なく比較的暑がりの方に多くみられます。
ただし、この虚熱がデリケートゾーンの痛みの根本病因であるかは何とも言えないところ。
患部に熱感があったり、夕方から夜にかけて悪化する等があると、より虚熱の可能性は高まりますがそれも顕著ではない。
また痛みは仕事などで長時間座っていると悪化し、お散歩したり動いた後は楽になるということから血行不良も考えられる。
そこで桂枝、芍薬で血管の運動性を調整しながら血流を促して、更に陰を養って虚熱を治めるような漢方薬を調合しました。
投薬後、まず寝つきが良くなり夜中に目が覚めてもまた眠れるように。
さらに様子を見ながら漢方薬を微調整して、1か月半後から外陰部にも変化がでてきて、毎日あった痛みが週に1、2回になり痛みの強さも和らいできた(10→2)と喜んでいらっしゃいました。
上記の方は痛みでしたが、それ以外にもデリケートゾーンの悩みは年々確実に増えてきています。
これらは病態をきちんと掴めれば、漢方薬で改善へと導けると思います。
ぜひ検討されてみて下さい~☆彡
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