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「大人のニキビ/思春期ニキビとの違い」

更新日:2022年5月23日

「いつも頬にある赤黒いニキビ、それと生理前になると顎やフェイスラインにぼこっとしたニキビがでてくるので困ってます。10代の頃とはちがって治りにくく跡になりやすい…」26才女性のご相談です。

ニキビにはいろいろなタイプがありますが、年齢によるニキビ出方、治り方には傾向があります。まず10代の思春期にできるニキビは、成長ホルモンの影響によって皮脂の分泌が過剰になり毛穴が詰まることによってできます。赤みが強く化膿しやすく、顔のあちこちに散在し、できては消えまたできてと変化が速いのが特徴があります。東洋医学では風熱の邪ととらえ、清上防風湯、十味敗毒湯加黄連解毒湯などが使われています。

20代以降になると体は成熟し思春期ニキビは落ち着いきますが、一方で就職や生活環境の変化などから10代の頃とはちがう頑固なニキビに悩まされている方が多いです。特に20代中ごろからは赤黒いニキビが一定に同じ場所にあり続けるという、炎症の固着化がみられてきます。さらに生理前になると今まであった赤黒いニキビが悪化したり化膿したり、新たに別の場所にできたりと生理周期で悪化する傾向もみられます。漢方薬では加味逍遥散、桃核承気湯などが汎用されています。

ニキビは食事、睡眠、便通など生活習慣を整えることでゆっくり改善していくこともありますが、それだけでは難しいケースも実際にあります。それは生活改善では慢性的な皮ふの毛穴の詰まりを解除できないという事で、このような場合は漢方薬の力を借りる時だと思います。

まとめますと、10代の思春期ニキビは過剰な皮脂分泌によるもので20才頃には自然と治まります。それに対し20代以降の大人のニキビは毛穴の詰まりをうまく発散できないという代謝異常が原因で、そのために炎症が固着化します。それと生理前の黄体ホルモン分泌による体温上昇、皮脂量の増加、甘い物の過食などが原因として考えられます。

生活習慣の見直しは皮膚疾患ではとても大切ですが、それでも難しいときはぜひ漢方薬をお使いになってみて下さい。状態に合わせられれば、お肌はきれいになっていきます!


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