- kampo-kojyudo
「生理前の腰痛」
「2年前から生理の1週間前になると、決まって、腰が痛い、重たい、だるい…腰回りがいつもズシっと重くて動くのが億劫になる。とはいっても仕事はやらねばなので、鎮痛剤を飲んでどうにかやり過ごしますが、薬の効果が切れるとまた痛くなるので、もう一度薬を飲む。すると今度は胃が痛くてご飯が食べられない…この腰痛、漢方薬でどうにかならないですか?」
40代前半の方のご相談です。

月経前症候群(PMS)のご相談の中で、主訴ではないけれども症候の一つとして多いのが、腰痛です。この腰痛は、激しい腹痛とともに起こることもあれば、単独で発症する腰痛、腰の重だるさがあります。どちらにしても、子宮周辺の血行不良が原因として考えられます。
それなら、血行を良くすればいいの?という事になりますが、個々でその病因が異なるため、どうやって血行を改善するかは病態しだいです。
よくある病態としては、冷え(陽気の不足)、筋の緊張(肝気うつ、陰の不足)、体の虚弱(陰陽不足)などが考えられます。まずは素体の状態をみて、どんな時にどんな痛みが起こるのか、どうすると楽になるか悪化するか、腰痛以外に一緒に起こる症状はあるか等を聞いて病態を特定していきます。この一連の作業(弁証)が、施術側の一番の勝負どころです。
漢方薬のガイドブックなどに、腰痛といえば、腎虚→六味地黄丸、腎虚+冷え→八味地黄丸とありますが、生理前の腰痛はこの方程式ではうまくいきません。前にもお話しした通り、生理に関わる痛みの根底にあるのは、血行不良です。血をどう動かすか、これを一番に考えることが今回のポイント!体に合わせて血を促せれば、腰痛は和らぐはずです。
つらい時は我慢せずに、ご相談ください~☆彡