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  • kampo-kojyudo

「猛暑による生理の乱れ」

更新日:2023年8月8日


「いつも生理は25日周期で7日間続くのですが、6月は16日周期で9日間あってさらにその2日後、オリモノにごく少量の赤茶の出血が混じっていた。婦人科では異常ないと言われたけれど…」30才女性のご相談です。

最近は5、6月から猛暑がつづくため、このような生理の不調を訴える方が多くいらっしゃいます。この方は生理周期が早い、期間の延長、不正出血がありましたが、生理の乱れ方は人によって様々。生理が飛んだり、出血量が少なかったり、塊が多かったり。

では暑くなると、なぜ生理が乱れるのでしょうか。これは大きく2つに分けて考えられます。

まず1つ目は“血熱”。激しい暑さ(暑邪)が血に侵入すると血流が乱れて暴走する。この病態の特長は、出血が鮮血で勢いがあり量が多いということ。生理周期は短く、期間は長くなりやすい傾向がある。

2つ目は“虚”という病態で、その中で気虚、血虚、陰虚に分けられる。

気虚は暑邪により気を大量に消耗するため、血流を固持できず漏れでてしまう。そのため不正出血や生理が長引きやすく、色は淡く量は少ない傾向に。全身症状としては、疲れやすい、気力がない、とにかく休みたい。

血虚は血という体の栄養物質が不足することで、血液検査での貧血とは異なる。暑さによって血に直接影響が及ぶというより、胃腸の機能が弱まり食欲が落ちることで充分な血をつくり出すことができないため、と考えられる。生理が遅れる、出血量が少ない、生理がくると頭がボーっとする、血の気が引くなどの貧血様症状が起こりやすい。体の傾向として体格は筋張ったやせ型、全身や肌、髪、爪が乾燥したりひび割れしやすい。

陰虚は、血虚に加えて虚熱という熱症状が起こりるのが特徴。この熱によって血が走り、出血が多くなったり、周期が短いなど血熱と近しい状態になりますが、その違いは虚実。陰虚は虚証のため、疲れたり夕方以降に顔や手足が火照ったり、口乾、便秘しやすい。

以上となりますが、年々暑さが厳しく、期間が長くなっているのを感じます。そのため生理が乱れたり、心身ともに疲れやすくなるのは当然です。そんな時は“いつもより早く寝る、食事をきちんととる”ことを心がけてみて下さい。

それでもつらい時は、漢方の力を借りてみても~


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