「漢方薬で心をコントロールできる?」
- kampo-kojyudo
- 2023年12月23日
- 読了時間: 2分
更新日:6月14日
「海外出張が決まってから不安感が強くなり、夜2~3時間ごとにパッと目が覚めてその後眠れない。日中も気持ちが落ちつかず、モヤモヤしたり血の気が引くような感覚に…」30代男性のご相談です。

心や感情がある方向に偏りやすくなることは誰にでもあります。不安になりやすい、イライラしやすい、ウツウツしやすい等、緊張や興奮または無気力など、人の心はある出来事で大きく揺れ動くものです。
つらい時は穴にすっぽり入ってしまったかのように、そこから抜け出せなくなる。
このうような心の乱れが体の不調として現れたり、体調不良によって心が不安定になったりと、どちらのケースもありますが、早い段階であれば漢方薬で改善へと導くことができると思います。
上記の方は不安や焦燥感のほか「不眠、動悸、ノドの痞え、ムカムカ」があり、心の痞えが体の弱いところに出てきている印象でした。
そこで気の流れを良くして痞えているものを促すような煎じ薬を服用いただきました。
1か月位で眠れるようになり、3か月後には気持ちが落ちついて無事ヨーロッパへ出航されました。
今でも帰国時には漢方薬を飲みたいと連絡をいただきます。
喜怒哀楽は人の自然な感情です。
それは素直に感じていいのですが、過剰になりすぎると心から体へと表出してしまうので自制が必要となります。
漢方薬は心をコントロールするというより、心と体、双方の偏りをなくし調整するように働きます。
北里研究所東洋医学総合研究所元所長の花輪嘉彦先生は「漢方には表裏はあるが、心と体を区別しない」と話されています。
現代医学では心と体、メンタルとフィジカルと区別して病をみることが多いですが、漢方の視点では分ける必要がありません。
すなわち心の病も体の病もある一つの病因により起こっている症状で、その病態に合った漢方薬を服用できれば心身ともに改善していくことができると思います。。
心と身体に不調のある時は、なるべく早めに漢方薬を検討下さい~🎄
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