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「生理前の寝汗」

更新日:3月16日

「生理の5日前ごろから夜中に汗をかいて目が覚める。全身びっしょりで着替えないとカゼひきそうな日も…」30代後半の方のご相談です。



生理の1~2週間前ごろから起こる不快な症状を月経前症候群(PMS)といいますが、その中でも最近多いのが寝汗です。生理前は子宮に陰血(陰中に血は含まれる)を蓄えるため、全身を滋養したりクールダウンさせる陰血が不足して熱症状(虚熱)が起きてきます。そのため生理前にカゼっぽい、熱っぽい、口内炎ができやすい、膀胱炎ぎみになる等の炎症症状や、イライラ、過食、のぼせやすい等の仮興奮状態がみられることがあります。


私見になりますが、特に30~40代前半で仕事や子育てで忙しく疲れていても休めない、また年齢問わず婦人科疾患のためピルや排卵促進剤を服用されている方に寝汗傾向がみられると感じています。


このような虚熱による寝汗を改善するために、柴胡、黄芩、山梔子、黄連などの生薬を病態に合わせて使っていきます。また使う量も大切で、ごく少量で十分なこともあれば量をしっかり使わないと効果がみられないケースもあり、生薬の選別とさじ加減が大切なポイントと言えます。


一般的には加味逍遥散に黄連解毒湯、六味地黄丸、知柏地黄丸などを組み合わせることが多いようですが、六味地黄丸や知柏地黄丸など地黄を含むものは胃に負担になることがあるため注意が必要です。


漢方薬を考える上での基本は、「今体に何が必要なのか、そして量はどれくらい必要なのかを見極めること」だと思います。それがきちんとできれば、生理前の寝汗は改善していきます!



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