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「浸出液が止まらない/アトピー性皮膚炎」

「耳の中、乳房、、指、陰部からサラサラの浸出液が溢れてきて止まらないのです。洋服につくと汚れるし、服を脱ぐ時には浸出液が固まり皮ふの表皮まではがれてしまう…ステロイド剤をぬると一時的には治まるのですが、しばらくすると別の場所から出てくる…もうどうしていいのか」

20代後半、女性のご相談です。

この方は、仕事の環境やストレスによって湿疹が悪化、緩解するとのお話でした。ストレスが身体に与える影響は大きいですので、その考慮は必要と思いますが、アトピー性皮膚炎はまず皮ふの状態を診て、その視覚的な情報を漢方的な病態(風・湿・熱・燥などの邪)へと変換する作業が必要です。アトピー性皮膚炎は邪といってもカゼのような外邪ではなく、内生の虚邪(臓腑の機能低下「虚」によって二次的に産生される湿、痰飲の「邪」)が原因と考えられます。浸出液が多い場合は、胃腸機能の弱りが背景にあり、飲食したものをきちんと消化吸収しきれず、ベトベト、ドロドロした老廃物(湿、痰飲)が皮下にはりつきます。そしてこの湿邪の勢いが盛んになるとサラサラした浸出液が、耳、首、手指関節など体の孔や屈折部分から外へ溢れ出てくるのです。

このように湿邪の強い時は、茯苓、蒼朮、沢瀉、車前子など利水薬を使いますが、それと同時に湿を生む原因となっている胃腸の機能を高めることが必要です。さらに大切な事は、胃腸に負担をかけない飲食、生活です。

胃腸の働きを弱らせるものには、冷たい物(アイス、ジュース)、味の濃い物(スナック類)、油もの、甘い物。これらを取り過ぎると、一般的に胃腸の弱い方は胃痛、腹痛、下痢などの症状として現れますが、アトピー性皮膚炎の場合はそういったダイレクトな胃腸症状にならず、皮ふの湿疹、炎症、浸出液といった形で現れてきます。

また皮下の湿のが長く停滞すると、そこに熱を帯びてきます。そのため浸出液が黄色く、粘性が強くサラサラ→ドロドロになります。このような時には、黄ゴン、黄柏、黄連、石膏などの清熱薬も必要です。


炎症をくり返す皮ふの原因は、体の中にあります。

湿、熱、胃腸の弱り…これだけではないですが病態を的確にイメージできれば症状は落ちつくはず。

漢方薬&ライフスタイルで、一緒に改善していきましょう。

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