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「汗が止まらない(多汗症)」

「急ぎ足で電車に飛び乗った後すぐに顔から汗が噴き出して止まらない。歩いてレストランまで行き、椅子に座ったっとたん大汗をかいて洋服がびしょびしょに。」

このように、生活に支障がでる程の多汗症の方は、実は結構いらっしゃいます。多汗症にはいくつかのタイプがありますが、状態にあった漢方薬を飲まれれば、きちんと効果を実感できる病症の一つだと思います。

それでは、ここで3つのタイプに分けてお話ししていきます。


・熱タイプ(実熱タイプ)

熱タイプの多汗症の方は、基本的に暑がりです。

体に熱を帯びやすいため、少し動いたり、室内の温度が高くなったりすると熱スイッチが入り、すぐに熱くなり、大量の汗がでてきます。

体が熱くなれば体温調整のため発汗するのは当然ですが、熱タイプの方は、その量が尋常ではありません。頭からシャワーを浴びたかのように髪、顔、首筋など上半身はビショビショ。洋服は皮膚にべっとり張りついて、一日何度も着替える。更に、体を冷やしたいがゆえに、大量の冷たい水を欲します。冷水だけではクールダウンできず、氷を食べないと治まらない、という方も。

漢方では一般的に、白虎加人参湯の適応となります。

この方剤のポイントは石膏の量。鉱物で水に溶けにくいため、大量に使用しないと効果がありません。


・疲れやすいタイプ(気虚タイプ)

動くとすぐに疲れる、手足がだるくなる、話すのが億劫になる、など気力体力のエネルギーが少ないタイプです。

汗は、じわっと額、脇、背中にかきやすく、汗をかくと疲労感も強く感じるのが特徴です。

このタイプの方は、外気の温度によって暑がりにも寒がりにもなります。

さらに、胃腸が弱く、食欲不振、軟便ぎみの傾向も。

漢方では一般的に、補中益気湯、黄耆建中湯、十全大補湯などを使います。


・ほてりタイプ(陰虚タイプ)

午後~夕方~夜にかけて体の熱感と汗が多くなります。

就寝時に布団に入ると足の裏がほてる、睡眠中に寝汗をかく、という方はこのタイプの傾向にあります。

さらに、口が渇くため少しずつ水分をとる、便秘気味、入眠困難など。

漢方では、六味地黄丸、味麦地黄丸、滋陰降下湯などが適応になります。


この他に、更年期のホットフラッシュによる多汗症もあり、これは「熱タイプ」「ほてりタイプ」の両方の要素を持つことが多いです。


以上、タイプ別にお話ししていきましたが、実際は一つのタイプの中でも更に細分化して考えていきます。そして枝分かれされた末に、お一人お一人の多汗症の「証」に行きつきます。

人の体は常に変化しています。一つのタイプに収まらないケースが殆どだと思いますが、そこを見極めるのが漢方家の一番大切な業です。

汗が止まらない、多汗症でお困りの方は、是非お近くの医療機関にご相談されてみてください。

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