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「低気圧頭痛/よく使う漢方薬について」

陽気を補う「高校生の頃から頭痛に悩まされて、最近は天気が悪くなると頭が重たくなり、しばらくするとガンガンに痛くてつらい。なるべく鎮痛剤は使いたくないのですが…」20代女性のご相談です。

最近、このような気圧の変化による頭痛の相談の方が増えています。恐らく、今年に入ってからの気象変動があまりにも大きいためだと思います。自然環境は人の力ではどうにもなりません。

これからも起こりうる気圧変動の波を上手くやりすごせるよう、今回は低気圧頭痛によく使う漢方薬についてなるべく分かりやすく解説していきたいと思います。以前のコラム「低気圧頭痛/生活からのアプローチ」も参考にご覧ください。


☆五苓散(ごれいさん)

低気圧頭痛にはファーストチョイスに用いられる処方。茯苓、蒼朮、沢瀉、猪苓で体に溜まった水を調整し、桂皮で陽気を補い全身の水の代謝を促すよう働く。五苓散の適応は、口渇、尿不利(トイレの回数が少ない、尿量が少ない)。もともと体や胃腸の弱さはなく、体に吸収されない水が全身に溢れているため、体や頭が浮腫みやすい、重だるい、舌が胖大(ぼてっと大きい)歯痕あり(舌の縁に歯形)もある。

頭痛を主に考えると、甘草を加えることでより痛みへの配慮が高まる。


☆苓桂朮甘湯(りょうけいじゅっかんとう)

めまいの漢方薬として用いられることが多いが、頭痛薬としても十分に効果が期待できる。五苓散と同様に水の調整をするが、前者との違いは水の溜まっている場所が全身でなく胃に局限しているところ。そのため普段から胃がチャポチャポする(胃内停水)。また桂皮と甘草のペアがあるため、下から突き上げてくるような激しい頭痛、吐き気、動悸を伴うことがある。

さらに個々の体の特長をみて、生薬量を調整するとより効果が上がりやすい。


☆半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)

上記2つの処方に比べて胃腸が虚弱なために、うまく消化吸収できない水が上昇して頭重、頭痛になる。処方の中に六君子湯(去甘草)が入っているため、食欲がない、食べるとすぐにお腹がいっぱいになる、胃がもたれやすい、ムカムカ、ゲップなど普段から胃の調子が悪く、疲れやすい、怠いというタイプの頭痛に適応する。


☆柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)

小柴胡湯と桂枝湯を合わせた処方で、応用範囲がとても広く使いやすい。半夏白朮天麻湯ほどではないが胃腸の弱さがあり、さらにストレスなどの緊張によって頭痛、胃痛、ムカムカ、食欲不振、下痢などを起こしやすい。低気圧頭痛もあるが普段からこれらの症状がちょこちょこ出やすいタイプに適応する。


☆桂枝人参湯(けいしにんじんとう)

人参湯に桂枝を加えたもので、半夏白朮天麻湯のような胃腸虚弱もあり、さらに冷えがあるタイプの頭痛に適応する。普段から冷える場所はお腹と手足などの末端で、下痢もしやすい。気圧低下で頭痛するというよりは、それに伴う急激な気温低下によって頭痛が起こると考えられる。


以上ですが、何か分かりにくいことがあればお尋ねくださいね。低気圧頭痛で悩んでいる方が鎮痛剤に頼らずやりすごせたら、という思いで書きました。少しでも参考にして頂ければ~❀


参考コラム:「低気圧頭痛/生活からのアプローチ」

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