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  • kampo-kojyudo

「排卵期/ニキビの悪化」

更新日:2021年12月7日

「生理が終わって1週間後の排卵期あたりから、髪の生え際、頬、アゴなどのフェイスラインに赤くて先端に膿のあるニキビが必ずできる。日に日に数が増えるので、お化粧で隠そうとするのですが凸凹が目立って鏡を見るたびにため息…このニキビ、どうにかならないでしょうか?」20代後半の方のご相談です。

排卵期から生理前にニキビが悪化する方はとても多いです。排卵前は卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され、排卵後は卵胞が黄体に変化し黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されることで子宮内膜を厚くして受精卵を受け入れる準備をします。

排卵期はというと、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが急上昇する時期でホルモンのバランスが大きく変わります。、その影響で皮脂腺が刺激されニキビが悪化すると考えられます。

ではこの状態を漢方でどう捉えるかですが、漢方では疏泄失調(流れが悪い、滞る)といいます。ここでの疏泄とは流れのことで、主に気(動かす、温める、防御するなどの働き)の流れが悪くなります。そのため排卵後から生理前まではニキビの悪化とともに、イライラ、鬱々など感情の変化が大きく、首筋や肩が凝る、さらに胸やお腹が張るなど情緒不安定、凝り、張りの症状が目立ちます。

排卵期から悪化するニキビは、赤みが強く、張りやシコリがある、化膿しやすいのが特徴です。

ニキビのご相談で多いケースとして、、排卵後に過食になってニキビが悪化するという方もいらっしゃいます。お腹はいっぱいでもスナック菓子やチョコが無性に食べたくて止まらない。これも疏泄失調によるものです。

この疏泄失調に上部の炎症、イライラ、興奮などがある時は、漢方では一般的に加味逍遥散を使いますが、諸々の症状は改善されてもニキビだけが残ってしまうことが間々あります。この場合には、ある工夫をすることでスッと引いてきます。漢方薬の良いところは、一つの処方でも少しアレンジをすることでもう一歩の症状が改善できる、それが漢方の強みであり面白いところだと思います。

生薬一味の効果は大きい、と日々実感させられます!

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