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「くり返す大人のニキビ/漢方薬の効果的な使い方」

最終更新: 3月25日

「薬を塗ったり、エステに通ったり、サプリメントを飲んだり…化粧品、食事、運動などできることは何でも試してみたのですが、どうしてもニキビが良くならないんです。鏡で自分の顔を見るたびに憂鬱になって、落ち込んで、溜息ばかり。漢方薬がいいと言われ飲んでみたのですが、いいような変わらないような…」

このような大人のニキビに悩んでいる30代女性が、先日相談にみえました。

自分は漢方が合わないのかなぁー、と思ったとのことですが、漢方全般が合わないのではなく、今のニキビの状態に合う漢方薬ではなかった、ということです。

では、どのように考えれば状態に合った漢方薬を選べるのでしょうか?


ニキビは皮脂が毛穴に詰まることで、細菌が繁殖して、炎症や化膿が起こる皮膚疾患です。皮膚病は患部の状態をきちんと観察することが大切です。そのポイントは、ニキビの色、大きさ、部位、化膿しているか。更に、どういった時に悪化するのか?良くなるのか?増悪または寛解の要因が分かると、適切な漢方薬を選ぶ上で大きな手掛かりとなります。


今回は、ニキビによく使われる代表的な漢方薬の特徴を簡単に解説します。

ご自分のニキビの状態と照らし合わせて見ていただければと思います。


☆加味逍遙散(かみしょうようさん)

<和剤局方>

ストレスや生理前に悪化する赤みのあるニキビに汎用される。この方剤は、逍遥散がベースになっていて、柴胡、芍薬の薬対で気の流れ(疏泄)を整え、当帰で血行を促し、茯苓、白朮、生姜で胃腸の働きを改善する。これに牡丹皮、山梔子で上部の熱を冷ますため、生理前に興奮、イライラしやすく、それに伴いニキビも赤く腫れて悪化するタイプに効果が現れることが多い。傾向として、頬、アゴなどフェイスラインにできやすい。


☆桂枝茯苓丸

<金匱要略>

東洋医学で瘀血(おけつ:血流が滞る)という病態に使われ、一般的に激しい生理痛に汎用される。ニキビへの使い方としては、赤黒く(紫っぽい)、シコリを感じ、急激な増悪は少なく、常に同じ部位にあり固着化しているものに適用する。こちらもフェイスラインにできやすい。生理痛のほか、生理時に血塊がでやすいのも特徴。


☆当帰芍薬散

<金匱要略>

体が冷えやすく、赤みは少なく、生理中や生理後に体調やニキビが悪化するものに使われる。当帰が入っているため血を温め流れをスムーズに促し、茯苓、白朮、沢瀉で胃腸の水の調整をするため患部に水(浸出液)を内包しやすいニキビに適用となる。体質として、冷え、浮腫み、生理が遅れやすい、出血量が少ない等の傾向がある。赤みや熱感が強いニキビに使うと、熱を助長するため注意を必要とする。胃の弱い方は量を少なくするか、食後に服用することをおすすめ。


☆十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

<華岡青洲経験方>

一般的に急性、化膿性皮膚疾患の初期に効果ありとされているため、化膿しやすいニキビの初期に使われることが多い。防風、荊芥、独活は肌表を軽く発散させるため、突然ニキビができて腫れ、化膿しはじめた頃に使用する。患部の赤みや熱感が強い場合には、黄連、または黄連解毒湯を合方することをおすすめ。慢性化したもの、赤黒色または赤紫色、シコリのあるニキビには効果はみられない


以上、大人のニキビによく使われる4つの方剤の効果的な使い方をご紹介しました。

少しでもお役立ていただければ幸いです。


それでも上手くいかない時は、一人で悩まず、お気軽にご相談くださいね。


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