「ある日突然、朝起きたら耳がつまった感じがして、すぐに良くなると思ったら耳鳴りまでしてきて‥」最近いらした患者さまの訴えです。
耳の閉塞感は、エレベーター、トンネル、飛行機の中など、急激な外気圧の変化で、耳管や鼓膜が収縮(閉塞)、膨張(開放)するために起こる現象です。これは中耳と外気の圧力差が生じた時に、素早く一定に保つための生態調節反応ですので、病気ではありません。一時的なものですので直ぐに良くなるでしょう。
ただ、この閉塞感が1週間以上続いたり、耳鳴り、眩暈、肩こり、頭痛等が一緒に起こってくると、体の調節機能がうまく働かなくなっている状態、いわゆる自律神経失調症と考えられるため、注意が必要です。
では、どのような時に、どんな方に起こりやすいのか?
季節としては特に春です。天候不順のため、気圧や気温差が大きく、春風が激しい日に発症したり、悪化するケースが多くみられます。病院では耳管開放症、耳管閉塞症、自律神経失調症などと診断されます。年代としては30~50代の女性、または更年期の方が多いのも特徴です。ホルモンバランスの乱れている時に、天候不順や環境変化等の大きな外界の波に、体が対応できないためでしょう。
症状が続いてつらい方は、漢方をお試しください。
その方の体にとって、余分なものは取りのぞき、必要なものは補う。滞りは巡らせる。
それができるのが、漢方の利点だと思います。
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