「ここ数年の日記をみかえすと、9月中旬から11月に体調が不安定になって持病の喘息が悪化する。心配なので、今から少しでも予防できることがあれば…」60代女性のご相談です。

季節の変わり目に体調が悪くなると感じる方は多いですが“秋”というシーズンからみると、寒暖差、台風、乾燥の影響が考えられます。例年、夏の猛暑から少しずつ朝晩が涼しくなり日中も落ち着いてくるという季節の移り変わりは同じですが、年々寒暖の変化が激しく予想しにくくなってきています。
台風も気温や湿度の変化が大きく、さらに風邪(ふうじゃ:風が吹いた時のように移動性、遊走性、他を巻き込む性質がある)となって頭痛、めまい、倦怠感、むくみなど突発的で比較的激しい症状となることが多いです。このような時は、ぜひ五苓散または苓桂朮甘湯を服用してみて下さい。尿量が増えて症状が楽になるようでしたら、常備薬として保管されておくと安心です。
さらに湿度が下がり空気が乾燥する頃は、口中、喉、鼻腔、肌が乾いて異物に反応しやすくなるため、咳、喘息、鼻炎、上咽頭炎、アトピー性皮膚炎など粘膜や皮膚に炎症が起こりやすくなります。
このような秋に向けて、どうしたら大きく体調を崩さずに維持できるのか…
生活の中で気をつけられることをご紹介していきます。
①なるべく体を冷やさない、温かいものをとる
日中暑い時間帯もあり服装が難しいですが、調節できる服装にしてもらい、カーデガン、スカーフ、ストールを持っていつでも防寒できるようにする(特に首まわり、足首は冷やさない)。
冷たい飲み物、麺類、生野菜はなるべく温かいものにして、秋に美味しい果物は食後に温かいお茶と一緒に楽しむ。体や胃腸が冷えると抵抗力が落ちるため、カゼをひきやすく自然環境の変化に体が揺れやすくなる。
②食べ過ぎないよう気をつける
秋は美味しいものがたくさん出回り食欲もでてくるため、ついつい食べ過ぎてしまう。夕飯は腹八分目、夕食から寝るまでの時間が短い時は腹六~七分目を心がけて。食べ過ぎた時はその後いつもより体を動かすことを意識する。
③充分な睡眠をとる
夏よりも30分~1時間長く、7~8時間を目安に眠る。夜に十分な睡眠がとれない時は、日中15時までに短い仮眠をとっても。秋の夜長というように夜の時間帯が最も長くなるころ。陰陽論で考えると昼間は陽(動、温、活)、夜は陰(静、冷、休)の時間帯のため、秋はより陰を必要とする。すなわち眠る時間がより必要ということ。
④体を動かす
夏の暑さで運動ができなかった方は、涼しい時間帯にまた運動習慣を作るようにしてみる。新しいことを始めるのもいいですが、買い物ついでにウォーキング、昼食前にスクワットなど日常の行動に紐づけすると続きやすい。また急にハードな運動をするより、徐々に時間や回数を伸ばしていくと体への負担が少なく筋力アップにつながる。
以上ですが、すでに分かっていること出来ていることも多いと思います。これらを参考に、ご自分に今なにが必要かを考えてぜひ行動してみて下さい。そしてより穏やかな秋を迎えて頂けたら、この上なく嬉しいです☆彡
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