「顆粒タイプの漢方薬は飲んだことがあるのですが煎じ薬は初めてで、味が苦くて飲めないとか、煎じるのができないかもと…」初めての漢方相談によくある声です。

こちらでは9割くらいの方が煎じ薬を服用されていますが、初めて相談にいらした時は、みなさん同じような不安や心配をお持ちでした。そこで今回は、なぜ煎じ薬をおすすめするのかをお話ししたいと思います。
一つ目は、飲みやすさです。顆粒や粉末タイプは、口に薬を入れた後にさ湯で流して飲み込みますが、薬がうまく呑み込めずむせてしまったり、水分をたくさん飲まないと薬が残ってしまうという方がいます。
煎じ薬は1日1回40分煮出したものをお茶のように飲むタイプです。飲む量は1日300ml、食前に2~3回に分けるので1回量は150~100mlです。お薬は人によって生薬配合が異なるため、お味はそれぞれ変わります。また、ほぼ同じ生薬配合でも人によって味の感じ方は違うため、甘くて美味しい、甘くて飲みにくいなど嗜好は分かれます。そのため初回は数日分お出しして、飲めるかどうか確認しながら少しずつ日数を増やしていくようにしています。今までの経験より、体に合うものであれば抵抗なく飲めています。人によっては、美味しくてゴクゴク飲んでしまうという方も。
煎じ方は至ってシンプルです。お鍋に水600mlと生薬を入れて40分火にかけて、終わったら茶こしでこして出来上がり。1日1回煎じて、それを食前3回に分けて服用する、というのが煎じ薬の基本の形です。正直なところ毎日煎じるのは大変と感じる方も多いと思いますが、上手に生活の中に組み込んでいければそれほど苦にはなりません。煎じている時間が何ともいえず癒されて、至福の時になっているという方も。
2つ目は、効果を実感しやすいことです。お茶として飲む方が吸収しやすい事もありますが、それ以上に煎じ薬は病態に合わせて生薬単位で調整するため、より効果を追究したものが提供できるのです。ここが煎じ薬をおすすめする、最大の理由です。
以上のことをふまえて、もう一度、煎じ薬を検討されてみて下さい!_(._.)_
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