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「漢方治療の向き不向き」

  • kampo-kojyudo
  • 10月24日
  • 読了時間: 3分

更新日:10月28日

「夏の終わり頃から急に食欲がなくなった。こんなことは初めてで、胃腸科へ行っていろいろ検査をしたけれど特に異常はないと言われた。どうして食べられないのか…」70代女性のご相談です。


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最近いらした方ですが、このような内容のご相談は漢方薬を使った治療に向いているため、そのまま患者さまにもお伝えしています。

向いているというのは、漢方薬で改善していく可能性が高いという事です。


病院で血液検査や胃カメラなどをして異常はないのに胃の不快な状態が続く、または尿検査で細菌がみられないのに膀胱炎のような症状が続く、また子宮筋腫や子宮内膜症などの疾患がないのに生理痛が重く出血量がものすごく多いなど。


西洋医学的な検査や診断では器質的な異常はみられないのに不快な症状がある時は、ぜひ漢方薬をお試し頂きたいと思います。

漢方では体の不調を病症と捉えて、素体の特長とを合わせ観て、病理や治療方針を考えることができるからです。

どちらが良いとか悪いとかではなく、双方の視点が異なるため、西洋医学ですり抜けてしまった疾患を漢方で改善できるケースは実際あります。

ただこれも全てではないので、どういう時に漢方薬を使うといいのかを知って頂くことが大切だと思います。


漢方治療に向いていないものとしては、自覚症状は殆どなく測定器や検査器具の数値が高いので、それをなるべく下げたいというようなケース。

朝の血圧が高い、血液検査の結果で肝機能と腎機能が弱い、心電図の検査で不整脈があると言われたなど。

ここでの共通するポイントは、いずれも自覚症状がないということ

漢方は個人差や個体差をみるのが特徴なので、それが何もないとなると病態を考えることができなくなるのです。

何も見えないまま合いそうなを漢方薬を一通り使ってみても、上手くいくはずはありません。


最近はスマートウォッチなど便利なものがあって、体の状態(脈拍、体温、血圧、睡眠状態など)を数値化して教えてくれます。

ただこのデーターは、漢方の視点ではあまり意味がありません。

体温計の数値よりも、午後になると熱っぽくなってノドが乾いて冷たいものを一気飲みしたくなる、といった感覚的な不調を伝えてもらえた方が漢方の場合は病態をつかみやすいため、よりスムーズに治療方針がみえてきます。


以上のことを参考に、漢方治療向きだと思ったら是非始めてみて下さい。

その価値はあると思います~✊



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