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「更年期の心の乱れ」

  • kampo-kojyudo
  • 6月14日
  • 読了時間: 2分

「半年前からどうしても感情のコントロールができない。家族に対して急にイライラが止まらなかったり、ひどく落ち込んで何も手につかなかったり。ジェットコースターみたいで気持ちが疲れる…」50代女性のご相談です。



更年期と云われる40~50代に、急に心が大きく乱れるという方は多くいらっしゃいます。

更年期は閉経に向けて子宮の機能が衰退し萎縮するとともに、ホルモンや自律神経が不安定になるため、心身にいろいろな症状が起こるとされています。


線香花火で例えると、パチパチと勢いよく火花を散らしていたのが終わりに近づくと、急に小さくなったり大きくなったりと変化が激しくなって赤い玉がポトッと落ちる。

このような現象が体でも起こっていて、陰という物質的なものと陽という機能的なものの対比(陰陽理論)で考えた場合、子宮における陰陽がともに衰退していく過程で、心の陰陽の平衡にも影響が及んだ場合に感情が制御できず暴走してしまうのではと考えています。

急激な怒り、悲しみ、不安、焦り、緊張などが荒波のように一気に押し寄せては引いていく。

このような激しい感情の波を受け入れるのは、本当につらく苦しいことと思います。


漢方薬で感情の起伏が激しい時には、加味逍遥散や抑肝散加陳皮半夏湯などがよく使われますが、服用しても効果を実感できなかったという声をよく聞きます。

それは何故かというと、病態が合っていなかったかから。


心の乱れといっても、体にも少なからず影響がでているはずです。

胃が痛む、食欲がなくなる、下痢する、のぼせる、手足が冷える、動悸がする、眠れないなど。

このような症状からきちんと病理を掴んでいければ漢方薬で改善していけると思います。

ただし状態によっては漢方薬が適応でないケースもありますので、見極めは必要です。


上記の方は感情の不安定さの他に胸苦しさがあったため、気剤でもよりシンプルでミニマムな処方にして投薬したところ1週間で感情の起伏が少なくなり、1か月後にはイライラ、落ち込み、胸苦しさがなくなり穏やかに生活できるようになりました。


更年期の心の乱れは、どなたにも起こりうる現象です。

我慢せずに漢方薬をお試し下さいませ~☆彡





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