「毎年春先になると体調が不安定に。寝込むほどではないですが怠い、眠い、頭痛、めまい、胃腸の不調などで、この時期は人と約束するのもためらう…」50代女性のご相談です。
春は天気、気温、気圧、風の急激な変化に体が揺さぶられ、体が揺れると心も乱れるために心身ともに不安定になりやすい季節です。コラム「春の体調/漢方でのアプローチ」にも心身の揺れについて書いてますので、こちらも参考に見てただくと今回の内容がより理解しやすいと思います。さらに春は仕事、学校、家庭の環境が変わることが多いため、ストレスや不安、緊張を感じやすい時季でもあります。
このような事を踏まえて、今回は普段の生活の中でこんなことに気をつけるとより穏やかに快適に春を過ごせますよ、というお話しです。特別なことではないですので、生活を見直すきっかけとしてお役立ていただければと思います。
☆自分が楽しい心地よいと思うことを
心と体はともに影響し合っているため、心をリラックスさせ満たされる時間をつくることで体の緊張を緩めることができます。好きな音楽を聴く、好きな本を読む、好きな場所に出かけるなど短時間でいいですので一日一回自分の心を喜ばせる時間を持つよう考えてみて下さい。
☆寝る前にストレッチを
一日の緊張や疲労を癒すにはいい眠りが大切になります。それを促す準備として、寝る前のストレッチがお勧めです。体を伸ばすことで筋肉の緊張がほぐれて血行も良くなります。普段デスクワークやパソコンを使った作業が多い、または肩こり、首こりのある方は、深呼吸をしながら気持ちいいと感じる程度にやってみて下さい。
☆筋力をつける
春に不調を感じて相談にみえる方は圧倒的に女性、年代では30~50代です。特に運動習慣がなく体を動かすのが苦手という方が多いです。筋肉量が少ないと体を支える力が弱いため、強風や気圧の変化に体調が揺れやすくなります。筋力をつける方法は何でも構いませんが、ウォーキングやスクワットを正しい姿勢でやってみるなど、日々無理なく続けられそうなことから始めてみて下さい。
☆自分にとって良い食習慣をつくる
食べたもので体は変化してしていきます。食で体を養うことができる、またそれが過ぎれば体を傷つけることもあるのです。そのため食事は自分の適量を、旬のものを中心にとるよう心がけて下さい。時間のない時は軽食になっても、一日の中で過不足を調整する気持ちで。
体の調子がよくなるような食習慣を、ご自分で作っていくことが大切です。
以上ですが日々の漢方相談で感じることとして、良いライフスタイル、しっかりした筋力をもっている方は天候や環境変化に体調が揺らぎません。
これらのことを参考に、少しでも爽やかな春が迎えられますように~❀
参考コラム:「春の不調/自分の体を知る」 「自律神経失調症」
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