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  • kampo-kojyudo

「帯状疱疹後の神経痛」

更新日:2021年3月5日

「帯状疱疹で1週間入院、退院してから2週間になるのだけれど痛みが治まらない。目の奥から頭の神経に沿ってピリピリ、チクチク、何とも言えない重だるい痛み。鎮痛剤を飲んでもよくならず、ひたすら耐えるしかない。最終手段はブロック注射だが、なるべく使いたくない…でも、痛い…」

この方は70代の男性で、今までは特に体調不良はなく元気でしたが、炎天下で一日、草刈りをした翌日、突然に額に激痛が走り、それから目の周り、そして頭部へと痛みが広がり入院。退院後には激しい痛みは治まったものの、ヒリヒリした痛みが残りそれに耐え忍んでいるとの事でした。


帯状疱疹は子供のころよく罹る、水ぼうそう(水痘ウイルス)と同じウイルスで、水ぼうそう後に神経節に潜伏していたものが、大人になって免疫が落ちた時に再び活性化して発症するとされています。そして直ぐに抗ウイルス剤を服用するなど、適切な処置をすれば発疹、激痛は落ちついてきます。

ただ激しい症状は治まっても痛みが残ってしまう、帯状疱疹後神経痛の方がいらっしゃいます。特に多いのが高齢の方で、長い方は10年以上その痛みとともに生活されてます。


では、東洋医学的に帯状疱疹後の神経痛をどう捉えるかですが、体の疲労や衰え(虚証)たところに、寒さ(風寒)が神経系に侵入してきた病態が帯状疱疹とすると、それを外へ追い出す力(正気)が弱いために痛みが残ると考えられます。さらに帯状疱疹は水疱のような発疹が現れるため、水(湿邪)との関係もあると思われます。

漢方では、葛根湯加朮附湯、桂枝加朮附湯、麻黄附子細辛湯などが一般的に使われますが、実際にはこれだけでは難しいことが多いです。


帯状疱疹後の神経痛を改善する上で大切なことは、発症から今までの症状の経過、増悪要因、痛みの部位、質などをきちんと把握することです。

状態に合った漢方薬を飲まれれば、痛みは緩和していきます。


痛みとともに日々、過ごすことは本当に大変なことと思います。

漢方でお手伝いできることがありましたら、いつでもご連絡ください。


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