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「市販の漢方薬が合っているかの判断」
更新日:4月11日
「生理痛、排卵痛、生理前の不調(PMS)があり市販の加味逍遥散を半年飲んだのですが、良いような変わらないような。もう少し同じ漢方薬を続けた方がいいのか、それとも別の薬にした方が…」30代女性。

漢方薬は長く飲まないと効果が分からないと言われることが多いですが、それは必ずしも正解とはいえません。正確に言うと、ある程度の時間を要する場合と数日で効果を実感できることがあるからです。例えば、急にゾクゾクと寒気がして節々が痛くカゼっぽい時に葛根湯を飲んで温かくして休んだら、夜中に汗をかいて翌朝はスッキリ。このように急性症状は病態に合えば数日で良くなりますが、慢性化したものは効果が実感できるまでに時間がかかることが多いです。では慢性症状はどれくらいの期間をみればその漢方薬が合っているかどうかの判断をしていいのかですが、その前に2つの大切なポイントをお話しします。
1.どんな症状を良くしたいのか、主訴をハッキリさせて症状に優先順位をつける
自分はどんな不調を漢方薬で改善していきたいかを明確にすることで、主訴である的の中心が決まります。それ以外は副症状ですので、主訴と関連性が強いものは的に近い中心寄り、関連性の薄いものほど的から遠い外側と考えて症状に優先順位をつけて下さい。そうすることで主訴に一番の重きを置いて、他症状の経過もみることができます。
2.服用中に大きな出来事があったときは参考程度に
例えば漢方薬を服用中にカゼをひいた、大きなストレスがあった、疲労困憊したなどいつもと違ったことが起きた時は、心身共に揺れます。このような場合は一時的にいつもの症状が悪化することもあるため、この期間の状態から正確に判定するのは難しいとお考えください。
これらを踏まえた上で、市販の漢方薬が合っているか否かの判断にどれくらいの期間をみればいいのかですが、慢性疾患では7~30日を一つの目安として服用してみて下さい。それで主訴、副症状が少しでも改善されていれば薬は合っていると考え、続けていいと思います。ここで難しいのは、改善された症状と新たに別の症状が出てきたときの判定です。その方の状態によるので一律には言えませんが、改善された症状より新たな苦痛の方がつらいと感じるようでしたら服用を中止された方がいいと思います。ご自分での判断が難しい時には、漢方専門の医療機関にお尋ねください。
みなさんの日々の生活が、漢方薬で少しでも穏やかに、少しでも快適になりますように~☆彡