- kampo-kojyudo
「冬にも多い目まい/グルグル回転する、ふらつく」
「寒冷前線が近づく頃に、大きな目まいが起こる」
「朝け方、トイレに起きた時にふらついて歩けない」
「横になると、天井がぐるぐる回る」
「首を傾けると、ぐるんと回る」
「大きな目まいの後、小さな目まいが断続的につづく」
このように目まいの起こり方や症状は様々ですが、これらが起こる原因にはある共通点が…

目まいは一年中起こる病症ですが、冬に多い目まいにはある特徴があります。
冬と言えば、冷える。では、冷えると何故めまいが起こるのでしょうか?
体の60%以上は体液という水で構成されていて、たえず体内を循環しています。体が冷えるとこの水の流れが悪くなり、水溜まりのように一部分に停滞します。その場所が、胃です。胃に溜まった冷たい水は胃で吸収されず、頭部へと上衝することで、目まいになります。
ですので、冬に目まいを起こしやすい方には、胃弱、冷え、むくみのある方が多いです。
普段は胃弱ではなくても、ひどく疲れた時に暴飲暴食することで胃腸に負担がかかり、急激な目まいが起こることがあります。
これを踏まえて、次に冬の目まいの対処法です。漢方薬では、沢瀉湯、苓桂朮甘湯、五苓散、半夏白朮天麻湯などが有名ですが、これだけでは治まらない目まいもあります。
それは冬の目まいには、陽気不足(冷え)が大きく関わるためです。
「冷えは水を呼ぶ…」
そのため水の代謝を調整しながら陽気を補うことが必要となります。例えば、桂枝、生姜、乾姜などの生薬を適宜使い温めることで、水溜まりをよりスムーズに促してくれます。
さらに予防法ですが、今までのお話しからも分かる通り、大事な場所は胃です。腹八分目にして胃に負担をかけない、そして冷やさないように気をつけて下さいね。
また横になると目まいが起こる、または明け方に起こりやすい方は、枕を高くして(枕の下にタオルを入れる)眠ると楽になる場合もあるのでお試しください。
一度激しい目まいを経験した方は、また起こるのでは…という恐怖心を強く持たれると思います。
繰り返さないために、漢方薬を選択肢の一つとしてお考えいただければ。