「デリケートゾーンの痒み」
- kampo-kojyudo
- 4月10日
- 読了時間: 2分
「高校のころからデリケートゾーンの外側の痒みがひどく、搔きむしらないとどうにも治まらない。特に夕方から夜にかけて悪化する…」女子大生のご相談です。

最近、このようなデリケートゾーンの痒みの相談が増えています。
痒みだけでなく、外側がヒリヒリ、ピリピリしたり、内側からズキズキするような強い痛みがあるケースも。
40~50代ではGSM(閉経関連泌尿生殖器関連症候群)が考えられますが、10代でもこのような症状がつらくて、病院を受診したり、市販の洗浄液やクリームを使ったり、肌に優しい下着やナプキンに変えたりしても改善が難しい方がいらっしゃいます。
“痒みや痛み”というと初めは炎症があると考え“赤み、熱感、ただれる”というイメージを持っていましたが、上記の方はそのような症状は一切ありませんでした。
そのため陰部の湿熱をのぞく竜胆瀉肝湯の病態ではないと分かりましたが、
では一体何が原因で痒みが起こっているのか…
一緒にいらしていたお母さまに小さい頃からの体調をきいてみたところ、幼少期から便秘症で腹痛を起こしやすく、初潮から生理痛がひどくて毎月鎮痛剤を必ず飲んでいるとのことでした。
生理とデリケートゾーンの痒みには相関関係はみられなかったのですが、子宮と膣そして外陰部は繋がっています。
子宮の筋層が過剰に収縮しやすいということは陰部も収縮して硬くなり摩擦を受けやすくなっていると考え、収縮を緩める芍薬をメインにした処方を服用してもらったところ、毎日あった痒みが週1~2回に減り、掻きむしる程の痒みではなくなりました。
デリケートゾーンの痒みは感染症や炎症によるものであれば薬や治療法がありますが、そうでなければ対処法がまだ画一されていない疾患です。
このように西洋医学的なアプローチでは難しい時には、漢方薬は有効な手段になり得ると思います。
なぜなら漢方は、個人差を主にして病態を考える医療だからです☆彡
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